サイディングと水切りに隙間がある理由をご紹介します!
2023.4.12

新築を建て終わり、ご自身で不具合がないかを確認する機会があります。
その時に水切りとサイディングにある隙間が施工ミスではないかと不安に思われるでしょう。
しかし、この隙間には重要な役割があります。
そこで今回は、サイディングの施工方法の種類と役割を解説します。

□サイディングの2種類の施工方法

サイディングには、「直張り工法」と「外壁通気工法」の2種類があります。
ご自身の住宅の外壁がどちらの工法で施工されたのかを確認するために構造的な違いをご紹介します。

*直張り工法

直張り工法の具体的な構造は、下地の上に透湿防水シートを施工し、その上に窯業系サイディングを直接張り付ける構造になります。
サイディングを直接張り付けるため、下地との間に空気層が設けられず、湿気を逃せられないのです。
そのため、内部の木部が腐食したり、カビを発生したりと大きなデメリットがあります。

*外壁通気工法

外壁通気工法の具体的な構造は、下地とサイディングの間に15mmから18mmの銅縁を挟みます。
こうすることによって、通気層を確保でき、内部の湿気を効率的に排出できます。
さらに、通気層を確保することで断熱性能も高くなるため、現代の住宅では主流の施工方法になります。

住宅がどちらの工法で施工されているのかチェックするには、水切りと伸縮目地の間に物差しを差し込むのが効果的です。
そのまま物差しが入っていくと、外壁通気工法になります。

□サイディングと水切りにある隙間の役割

水切りとサイディングに隙間があることを発見して、施工ミスではないかと疑問に思う方もいるでしょう。
しかし、この隙間には以下のように大きな役割があります。

1.住宅基礎の劣化防止
住宅の基礎が雨水を吸収してしまうと、腐食や雨漏りをしてしまう可能性があります。
水切りがあることで、基礎に雨水が流れず劣化を防止して住宅の寿命が伸びやすくなるのです。

2.害虫の侵入の防止
水切りがないと、内部の湿気が溜まりやすく、シロアリのような害虫が発生しやすくなります。
シロアリが発生すると建物の耐久性が下がってしまい、危険です。
水切りがあることで湿気を排出できるため、シロアリの発生や侵入を防げます。

3.外壁汚れを防ぐ
外壁汚れは雨だれが原因で、外壁に黒い跡がこびりついてしまいます。
水切りがあることで、雨水をしっかり切れるため、外壁汚れを軽減できるでしょう。

□まとめ

今回は、「直張り工法」と「外壁通気工法」、隙間の役割についてご紹介しました。
ご自身の住宅が直張り工法である場合は、雨漏りや外壁の剥がれなどのトラブルが起こりやすいので、外壁のリフォームをおすすめします。
ご不明点や疑問点があれば、お気軽に当社までお問い合わせください。